発達障害とは、先天的な脳機能に関する障害です。
生まれつきの障害であり、コミュニケーションの不全などは訓練によって軽減することはあっても生涯に渡って治癒することはありません。
一昔前は親の育て方が悪いなどと言われてきましたが、そうでないことが分かっています。
発達障害は人とのコミュニケーションの不全さ・感覚の過敏さなどのため、ストレスを抱えやすく、二次障害として精神症状や身体症状が出ることもあります。
近年では大人の発達障害も取り上げられ、注目されるようになりました。
※このほか、トゥレット症候群や吃音(症)なども発達障害に含まれます。
自閉スペクトラム症(ASD)
(ASD:Autism Spectrum Disorder)
DSM-5における、神経発達症群に分類される診断名の一つ。
DSM-5とは、アメリカ精神医学会(APA)の診断基準であり、2013年の発表以降、
・自閉症
・広汎性発達障害
・アスペルガー症候群
などを含め「自閉スペクトラム症(ASD)」と表現されるようになりました。
自閉スペクトラム症(ASD)の主な特徴
「コミュニケーションの障害」
「社会性の障害」
「想像力の障害」
があり、自閉スペクトラム症の特性を3つにまとめた英国の児童精神科医ローナ・ウイングの名前を取って、「ウイングの3徴」と呼ばれています。
注意欠陥多動性障害(AD/HD)
(AD/HD:Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)
DSM-5における、神経発達症群に分類される診断名の一つ。
落ち着きがない、ソワソワしやすいといった特徴を持ちます。
注意欠陥多動性障害(AD/HD)の主な特徴
「不注意」(集中力がない)
「衝動性」(考えずに行動してしまう)
「多動性」(じっとしていられない)
学習障害(LD)
(LD:Learning Disorders)又は(SLD:specific learning disorder)
DSM-5における、神経発達症群に分類される診断名の一つ。
全般的な知的発達に遅れはないのに、「聞く」、「話す」、「読む」、「書く」、「計算する」、「推論する」などの特定の領域で極端に苦手を示す項目がある。
学習障害(LD)の主な特徴
「読字障害(発達性ディスレクシア、発達性読み書き障害)
「書字障害」
「算数障害」
等に分類されます。